老化研究の専門家 大日向氏が語る「5-デアザフラビン(TND1128)」の可能性~老化は治療すべき? ~

老化研究の専門家 大日向氏が語る「5-デアザフラビン(TND1128)」の可能性~老化は治療すべき? ~

加齢による変化は避けられないものなのでしょうか? 長年の医療現場での経験から、老化には大きな個人差があることがわかってきました。そんな中、従来のNMNを上回る効果が期待される新成分「5-デアザフラビン(TND1128)」が注目を集めています。今回は、老化のメカニズムと予防医学としてのアンチエイジングについて、東京医科大学医学総合研究所 免疫制御研究部門 客員研究員の大日向玲紀先生にお話を伺いました。

予防医学としてのアンチエイジングは早めに取り組むべき

老化現象やアンチエイジングに興味を持たれたきっかけを教えてください。

私は長年、がんセンターで高齢者の手術に携わってきました。その中で気づいたのが、同じ70代でも臓器機能や回復力に大きな個人差があることです。非常に若々しい方もいれば、より年齢を重ねて見える方もいる。同級会でも同じような違いを感じることがありますよね。老化現象には、かなり個人差があり、この発見が老化のメカニズムへの興味につながりました。

その経験から、アンチエイジングケアの重要性を感じられたのでしょうか?

老化の個人差を見ていく中で、若いうちからのアンチエイジングケアの重要性を強く感じました。残念ながら、年を重ねてから対策を始めても、なかなか改善が難しいケースが多いです。予防医学の観点では、取り組む時期が早ければ早いほど、健康状態や若々しさを維持できると言われています。また、マラソンと同じで、健康は日々の積み重ねで作られていきますので、継続的な取り組みが必要です。

老化は治療すべき疾患

個人差が生まれる老化の原因について、最新の研究で何かわかってきているのでしょうか?

老化は避けられない自然現象だと思われてきましたが、2000年以降の研究で、その生物学的な原因が徐々に解明されてきました。ミトコンドリア機能の低下や細胞の減少など、9個から11個の要因が指摘されています。これだけ原因が特定されてきている以上、『老化は治療すべき疾患である』というのが私の考えで、周りも非常にこれに賛同してくれています。

治療すべき疾患として捉えるとは、具体的にどういうことでしょうか?

世界的に見ても、Googleなどの大手企業が老化研究に莫大な投資を行い、様々な研究開発が進められています。老化のメカニズムが解明されることで、その進行を遅らせたり、予防したりすることが可能になってきているのです。そんな中で細胞レベルでの若返りを促す新たなアプローチとして5-デアザフラビン(TND1128)も注目されています。

5-デアザフラビン(TND1128)による新しいアプローチ

5-デアザフラビン(TND1128)はどのようなメカニズムでアプローチするのでしょうか?

5-デアザフラビン(TND1128)の特徴は、サーチュインワン(若返り遺伝子)の活性化とミトコンドリア機能の向上を同時に促進できる点です。例えばNMNも同様の作用を持ちますが、5-デアザフラビン(TND1128)はその両方の作用においてNMNを上回る効果があることがわかっています。ただ、5-デアザフラビン(TND1128)の細胞内への取り込み経路や代謝経路など生体内でのメカニズムはまだ解明されていない部分が多いのが現状です。これは基礎医学的な研究課題の一つですね。この解明が進めば、他の治療との効果的な組み合わせ方も見えてくるのではないかと期待しています。

5-デアザフラビン(TND1128)によるエイジングケアにはどのような効果がありますか?

数十人単位で治療を行っている中で、皆さんの目的というのは、ほとんど若々しくありたいだとか、昔の活力を取り戻したいだとか、そういったところでご希望される方が多い印象です。40代50代の方に飲んでいただくと、パソコン業務が多い方で、夕方になっても目の疲れが起こらない、肩こりが楽になったという声が多いです。また、睡眠の質の向上を報告する方も比較的多く、寝つきが悪かった方や中途覚醒が起きていた方が、飲み始めて数日から1週間くらいで、しっかり眠れるようになったという声があります。全体として5割から7割の方が何らかの効果を実感されています。いわゆるサプリメントレベルでこの効果を得られるっていうのはかなり驚くべき効果だと思います。

若い世代でも効果は期待できるのでしょうか?

お若い方や、もともと元気な方は、体感としては効果を感じにくい傾向にあります。ただし、効果と体感は別物です。生体内では確実に代謝の経路を活性化されているので、細胞レベルでは何かしらの効果は出ていると思います。そのため、若いうちからの予防的なアプローチとしても有効だと考えています。

まとめ:老化は予防できる

老化のメカニズムが科学的に解明されていく中で、予防医学としてのアンチエイジングの重要性が高まっています。早期からの取り組みが、より良い未来につながるという考えは、すでに科学的な裏付けを得始めています。アンチエイジングは、もはや美容のためだけのものではなく、健康的な人生を送るための重要な医学的アプローチとなりつつあるのです。老化を細胞レベルで予防し、将来の健康と若々しさにつなげましょう。