不眠症を改善する7つの方法とは?今日からできる改善方法でぐっすり眠ろう

不眠症を改善する7つの方法とは?今日からできる改善方法でぐっすり眠ろう

夜、布団に入っても目が冴えて眠れない。やっと眠れたと思ったら、夜中に何度も目が覚めてしまう。朝起きても疲れが取れず、日中もぼんやりしてしまう——。そんな辛い夜を過ごしていませんか?

40代になると、家族の世話や仕事の責任、将来への不安など、さまざまなストレスを抱えやすくなります。加えて、ホルモンバランスの変化によって、以前は問題なく眠れていたのに、急に眠りが浅くなったと感じる方も少なくありません。

しかし、不眠症は適切な対応で改善できます。この記事では、医療機関での治療法から今日から始められるセルフケア、不眠の原因とタイプまで、あなたの快眠をサポートする情報を詳しくご紹介します。

不眠症の改善方法~医療機関での受診~

不眠症の症状が長引いている場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、必ず医療機関での専門的な治療を受けましょう。心療内科や精神科では、あなたの症状や生活状況に合わせた治療法を提案してくれます。

薬物療法

睡眠薬や抗不安薬を使った薬物療法は、不眠症の治療で広く用いられる方法です。医師は、あなたの不眠のタイプや原因に応じて最適な薬を処方します。最近では、依存性の少ない新しいタイプの睡眠薬も登場しており、安全性が高まっています。

薬を受け取った後は医師の指示を守り、適切な期間と量で使用しましょう。自己判断で服用を中止したり、量を増やしたりせず、必ず医師に相談しましょう。

認知行動療法

認知行動療法は、薬を使わずに不眠を改善する心理療法です。不眠に悩む人の多くは、「今夜も眠れなかったらどうしよう」「眠れない自分はダメだ」といった否定的な思考パターンに陥りがちです。こうした考えが不安を生み、さらに眠れなくなってしまいます。

そこで認知行動療法では、公認心理師や臨床心理士がカウンセリングを通じて、こうした思考パターンを「少し眠れなくても、横になって休むだけで体はリフレッシュできる」といった現実的で柔軟な考え方に修正していきます。また、睡眠スケジュールの調整や、リラックス法の習得なども行います。薬物療法と併用することもでき、長期的な効果が期待できる治療法です。根本的な改善を目指したい方におすすめです。

参考:認知行動療法(CBT)とは|国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター

不眠症を普段から改善する7つの方法~セルフケア~

医療機関での治療に加えて、日常生活の中でできるセルフケアも不眠症の改善には欠かせません。ここでは、今日から実践できる具体的な改善方法をご紹介します。無理のない範囲で、一つずつ取り入れてみてください。

朝、太陽の光を浴びる

朝起きたら、まずカーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。睡眠には「メラトニン」と「セロトニン」という2つのホルモンが関係してきますが、その2つを生み出すきっかけが太陽の光なのです。

夜ぐっすり睡眠をとるには睡眠ホルモンであるメラトニンが欠かせません。そのメラトニンを作り出すのがセロトニンであり、このセロトニンが日中にしっかり分泌されないとメラトニンが作り出せず、夜間に質の高い睡眠ができません。そのため日中に太陽の光を浴びてセロトニンを十分分泌する必要があるのです。

ベランダに出る、窓際で朝食をとる、通勤時に少し歩くなど、無理のない方法で光を取り入れましょう。

規則正しい生活リズムを整える

毎日同じ時間に起床・就寝することで体内時計を整えることができ、より良い睡眠につながります。ほかにも以下のような生活を意識しましょう。

  • 平日と休日の起床時間のズレは1時間程度に抑える
  • 毎日朝・昼・晩同じ時間帯にご飯を食べる
  • 30分程度の昼寝をする
  • 就寝前は携帯電話を触らない、カフェインを摂らない

上記のようなポイントを押さえて日常を送ることで、自然と規則正しい生活リズムとなるでしょう。

適度な運動を取り入れる

適度な運動は、心身を適度に疲れさせ、質が高く、深い睡眠を促す効果があります。特におすすめなのは、以下のような有酸素運動です。

  • ウォーキング
  • 軽いジョギング
  • ヨガ
  • 水泳

週に3〜4回、1回30分程度を目安に始めてみましょう。

ただし、就寝直前の激しい運動は、交感神経を活性化させて体温を上げてしまうので、かえって眠りにくくなるため注意が必要です。運動は朝や午後の早い時間に行うのが理想的です。夕方以降に運動する場合は、就寝の3時間以上前に終えるようにしましょう。

運動習慣がない方は、まずは家の周りを10分歩くことから始めるなど、無理のない範囲でスタートすると長続きします。

バランスの取れた食事を心がける

睡眠の質を高めるには栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。睡眠を促すメラトニンは、トリプトファンというアミノ酸から作られます。トリプトファンを多く含む食品は、以下です。

  • 肉や魚
  • 乳製品
  • 大豆製品

また、メラトニン生成にはビタミンB6やマグネシウムも必要です。これらの栄養素を含む以下の食品も合わせて摂取できると効率よくメラトニンを生成できるでしょう。

  • 鶏肉
  • 緑黄色野菜(ピーマン、ブロッコリー、カボチャなど)

そして、夕食は就寝の2〜3時間前までに済ませておきましょう。寝る直前に食事をすると、消化活動が活発になり、体が休息モードに入りにくくなります。どうしても遅い時間になる場合は、消化の良い軽めのメニューを選びましょう。

就寝前にリラックスできる習慣をつくる

寝る前の1〜2時間は、心身をリラックスさせる時間として大切にしましょう。まず効果的なのが入浴です。就寝2〜3時間前に、38℃程度のぬるめのお湯に25〜30分ほどゆっくり浸かることで、深部体温が上がり、その後の体温低下とともに自然な眠気が訪れます。熱すぎるお湯は交感神経を刺激してしまうので避けましょう。

参考:健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~|厚生労働省

入浴後は、アロマの香りでリラックスするのもおすすめです。ラベンダーやカモミールには、神経を落ち着かせる効果があると言われています。

さらに、腹式呼吸や簡単な瞑想を取り入れると、副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。ゆっくりと深く息を吸い、ゆっくりと吐く呼吸を5分程度繰り返すだけでも、心が落ち着きます。今日から実践し、就寝前のリラックス習慣を身につけましょう。

参考:健康づくりのための睡眠ガイド 2023|厚生労働省

睡眠日誌をつける

自分の睡眠パターンを客観的に把握するために、睡眠日誌をつけてみましょう。睡眠日誌をつけることで、「実は思ったより眠れている」「週末に寝すぎている」など、自分では気づかなかった睡眠の問題や傾向が見えてきます。また、日中の活動内容や食事、気分なども一緒に記録すると、何が睡眠に影響しているのかが分かりやすくなります。

日誌の項目には以下を記載してみましょう。

  • ベッドに入った時間
  • 実際に眠った時間
  • 夜中に目が覚めた回数
  • 起床時間

などです。

引用元:睡眠日誌について|NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

記録方法は簡単で、横になっていた時間帯に矢印を引き、実際に眠っていた時間を塗りつぶすだけです。ぐっすり眠れた時間は濃く、うとうとしていた時間は薄く塗ると分かりやすくなります。

もし医療機関を受診する際には、この睡眠日誌を持参すると、医師が適切な治療方針を立てやすくなるため、用意しておくと便利です。

睡眠改善効果が期待できる成分を摂取する

近年、睡眠の質改善に期待できる成分の研究が進んでいます。なかでも、NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、体内のエネルギー代謝を支える重要な栄養素であり、加齢とともに減少する体内物質を補うことで、睡眠の質向上に役立つ可能性があります。

実際、スタンフォード大学とブレインスリープの共同研究で、40〜60代のビジネスパーソンにNMNを12週間摂取してもらったところ、日中の眠気が8週目から、ストレスが12週目から軽減する傾向が確認されました。働き盛りの世代にとって、仕事の効率に影響する日中の眠気やストレスの改善にに役立つ可能性があります。

参考:NMN摂取の睡眠への効果に関する共同研究をスタンフォード大学と実施

|株式会社ブレインスリープ

日中の眠気を改善できると、夜間の質の高い睡眠につながることが期待されています。

不眠症の主な原因

不眠症には、さまざまな原因が複雑に絡み合っています。ここでは、不眠を引き起こす主な5つの原因について詳しく解説します。あなたの不眠がどの原因に当てはまるのか、確認してみましょう。

ストレスや心理的不安

現代社会において、ストレスは不眠の大きな原因の一つです。仕事での責任やプレッシャー、職場の人間関係、家庭での悩み、経済的な不安など、日常生活のあらゆる場面でストレスは生じます。 

ストレスを感じると、交感神経が活性化して心拍数や血圧が上がり、体が興奮状態になります。この状態では、いくら疲れていても脳と体がリラックスできず、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。

このようにストレスを感じすぎると、不眠になりやすい傾向があります。

更年期によるホルモンバランスの変化

40代女性の不眠を語る上で欠かせないのが、更年期によるホルモンバランスの変化です。ホルモンの中でも睡眠の質に深くかかわっている「エストロゲン」の分泌量が不安定になり、急激に減少していきます。

こうしたホルモンバランスの乱れは自律神経にも影響を与え、イライラや不安感が強まることもあります。ほかにものぼせ・発汗・動悸(ホットフラッシュ)などが起こることで、深く眠れないケースが多く見受けられます。

参考:健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~|厚生労働省

生活習慣の乱れ

日々の生活習慣の乱れも、不眠の大きな原因となります。

  • 不規則な起床・就寝時間
  • 寝る直前の食事
  • 運動不足
  • 過度の飲酒

など

特にアルコールは一時的に眠気を誘いますが、睡眠の質は著しく低下させます。寝つきは良くなるものの、夜中に目が覚めやすくなり、浅い眠りしか得られません。

参考:お酒を飲むとぐっすり眠れる?|NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

さらに、昼夜逆転の生活や、週末に極端に寝溜めをする習慣も、体内時計を狂わせる原因です。こうした生活習慣の乱れが積み重なると、慢性的な不眠へとつながっていきます。

精神的・身体的な疾患

うつ病、不安障害、双極性障害などの精神疾患は、不眠と深い関係があります。特にうつ病では約90%に不眠が認められるという報告があるほどです。このように精神疾患では、心の不調が直接的に睡眠に悪影響を及ぼします。精神疾患に伴う不眠は症状が長引くことが多いため、早めに心療内科や精神科を受診しましょう。

参考:睡眠問題とうつ病に関する研究|厚生労働科学研究成果データベース

また、体の病気や痛みも、不眠の原因となります。代表的なのが「睡眠時無呼吸症候群」です。睡眠中に呼吸が何度も止まることで、深い眠りが得られず、日中の強い眠気や疲労感が続きます。いびきをかく、夜中に息苦しくて目が覚める、朝起きても疲れが取れないといった症状がある場合は要注意です。

さらに、腰痛、関節痛、頭痛などの慢性的な痛みがあると、痛みのために寝つけなかったり、夜中に目が覚めたりします。こうした身体的な疾患に伴う不眠は、基礎疾患の治療と並行して不眠対策を行う必要があります。気になる症状がある場合は、まず専門医に相談しましょう。

不眠症の4つのタイプ【あなたはどのタイプ?】

不眠症にはいくつかのタイプがあり、それぞれ症状や原因、対策が異なります。自分がどのタイプに当てはまるかを知ることで、より効果的な改善策を見つけることができます。ここでは、代表的な4つの不眠タイプについて解説します。

一つのタイプだけでなく、複数のタイプが重なっている場合もありますので、それぞれの特徴をチェックしてみましょう。

参考:健康日本21アクション支援システム ~健康づくりサポートネット~|厚生労働省

入眠障害

布団に入ってもなかなか寝つけず、眠りにつくまでに30分以上かかる状態です。ベッドに横になっても目が冴えてしまうという状態が続いていると入眠障害といえるでしょう。「早く寝なきゃ」と焦るほど、かえって眠れなくなる悪循環に陥りがちです。

中途覚醒

夜中に何度も目が覚めてしまい、一度目が覚めるとなかなか再び眠れない状態です。トイレに起きた後や、ちょっとした物音で目が覚め、その後30分以上眠れないことが週に何度もある場合、中途覚醒タイプと言えます。

早朝覚醒

予定の起床時刻よりも2時間以上早く目が覚めてしまい、その後眠れなくなる状態です。例えば、7時に起きる予定なのに、毎朝4時や5時に目が覚めてしまい、もう一度眠ろうとしてもできないという場合が該当します。

熟眠障害

睡眠時間は十分に取っているはずなのに、ぐっすり眠れた感じがせず、朝起きても疲れが残っている状態です。「7〜8時間寝ているのに、全然寝た気がしない」「いくら寝ても体が重い」と感じる場合、熟眠障害の可能性があります。

まとめ|不眠症の改善にはセルフケアから始めてみよう

不眠症は、適切な対処によって改善できる症状です。40代女性の不眠には、ストレスや更年期によるホルモンバランスの変化など、年齢特有の要因が関わっていることが多くあります。しかし、だからといって諦める必要はありません。

今日からできるセルフケアとして、朝の太陽光を浴びること、規則正しい生活リズムを整えること、適度な運動やバランスの取れた食事を心がけることから始めてみましょう。

また、自分の不眠がどのタイプに当てはまるのかを知ることで、より効果的な対策を立てることができます。入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害、それぞれに適した改善方法があります。

セルフケアを続けても改善が見られない場合や、日常生活に支障が出ている場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。心療内科や精神科では、薬物療法や認知行動療法、漢方薬など、あなたに合った治療法を提案してくれます。